商品は本来物質的生産において
生産された欲望の対象である労働生産物が、交換関係にある場合に初めてとる形態である。
この形態をとるには、一定の社会的・歴史的条件が必要である。
その条件とは、社会的分業の存在と生産手段が私的・分散的に所有されていることである。
すなわち、社会的分業のもとでは、自分が生産する労働生産物の種類は制限されるから、他人の労働生産物を利用しなければならない。
また、社会的所有に対立する私的・分散的所有のもとでは、自己所有の労働生産物を提供してしか他人所有のものを手に入れられない。
したがって、この条件のもとでは、交換を通じてしか他人所有の労働生産物を入手しえないことになる。